社会における広告の役割を改めて問いたいと思う。
広告は経済活動の一翼を担う広告主と消費者とのコミュニケーションである。
そして何より広告は企業の目的達成ためのメソッドである。
身勝手なクリエイティブやアートまがいの広告デザインに異論を唱えたい。
広告主担当者の押しつぶされそうな重圧に、
無責任な広告論で蓋をすることに異議を申したい。
いつ何時、いかなる時も、広告に課せられた目的と役割を見失わない。
これがcubeの基本理念である。

広告主の商品やサービスを凝視し、そして俯瞰から見る。
時に常識を疑い、既成概念とぶつかりながらも、
消費者の行動心理と交差するポイント＝光を探し求める。
決してかっこいい作業ではない。
しかし、そこで見出された答えこそがコミュニケーションの本質である。
広告主は大金を投じてプロジェクトを遂行する。
失敗は許されないのだ。
おためごかしのロジックは、広告主と消費者をつなぐどころか、
逆に距離感すら生んでしまう。
偽りではない、本質のコミュニケーションにこそ、
人に感動を与え、行動へとつなぐチカラがあると信じている。
そして、そこに私たちの存在意義がある。

以下に勝手ながら師と仰ぐ某コピーライターの一節を記載させていただく。
この言葉をcubeの礎とし、
広告主と消費者のコミュニケーション開発に全力を注ぐことを誓う。

「広告表現には目的がある。宇宙の果てへ飛び去っては効果を生まない。
どこをどう飛ぼうが、必ず戻って来なくてはならない。そして完璧な着地が要求される。
着地に失敗すれば、いくら離陸で目を奪い、飛翔で胸を熱くさせたとしても、評価はゼロである」。